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映画「ポチの告白」

「権力の言いなり」は、犬である、ということ

1月24日、「ポチの告白」公開初日の舞台挨拶を取材、高橋玄監督の挨拶をUPしました。


完成から4年を経てやっと劇場公開を迎えた高橋監督曰く、
――「自信作なだけに公開のタイミングをじっと待った。昨年の映画「YASUKUNI」公開をめぐる一連の騒動を受け、今こそ公開の時が来た、と思った。ジャーナリズムであり、娯楽作。俳優の演技も見どころ。左翼みたいな映画じゃないんです(笑)。」

3時間15分と聞くと長いと思ってしまうが、一人の巡査が上司の一声で刑事になり、その上司のイヌと化して次から次へ犯罪に手を染める義理人情あふれる堕落がテンポよく描かれている。「そうなっちゃうかなあ、そうなるよなあ、汚いなあ」と苦笑の連続。そして後半、あの義理人情は一体何だったのか、予想通りか予想以上の汚さで、情け容赦ない恐怖の場面の連続がやってくる。

警察の不祥事を追い続けるフリージャーナリスト寺澤有さんが原案協力、現職の弁護士、検事の視聴などでより現場に近い物を作った、とのこと。これが本当に現場の姿だとしたら、日本という国は本当に恐ろしい。

記者クラブ制度をはじめとするマスコミ、警察、裁判所、あらゆる癒着への批判、人間の弱さ、欲望をコミカルに映し出した社会派エンターテイメント作品。これはすごい。

新宿K's cinemaで公開中。
予告編



「ポチの告白」公式サイト
フリージャーナリスト寺澤有氏が編集長のWebマガジン「The incidents」
by channelp | 2009-01-25 23:59
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