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【映画】で振り返る2013年

昨年劇場で観た40本ほどの映画の中から、もう一度観たい映画をあげてみる。

一言で言うと、歴史モノ、政治モノ、戦争モノ、トミー・リー・ジョーンズが好きだ。

『リンカーン』
『風立ちぬ』
『終戦のエンペラー』
『ゼロ・ダーク・サーティー』
『ハンナ・アーレント』
『鑑定士と顔のない依頼人』
『謝罪の王様』

『リンカーン』スティーブン・スピルバーグ監督
奴隷を永久に解放するための憲法修正をめぐって、リンカーンの共和党と民主党のなんだかんだ。という地味なストーリーだが、描かれるドラマは人間味溢れている。大御所名物議員役トミー・リー・ジョーンズの好演に涙。

『風立ちぬ』宮崎駿監督
今年1番泣いた作品。美しい飛行機を作りたい青年の熱意。関東大震災をきっかけに始まる恋愛の悲しい行く末。情熱を注いで造る飛行機が戦争に使われる皮肉さは映画ではさほど伝わらないという批判もあったようだが、観る側の受け止め方にある程度委ねた宮崎氏の演出は好感が持てる。追求した技術が戦争の道具になるという技術者の宿命をよく描いている。

『終戦のエンペラー』ピーター・ウェーバー監督
トミー・リー・ジョーンズ演じるGHQ最高責任者マッカーサー元帥が終戦後の日本で戦争責任者を訴追する場面を、マッカーサー側近の青年の日本人女性との恋というフィクションを交えて描く。片岡孝太郎演じる昭和天皇とマッカーサーとの会談ではマッカーサーの破天荒ぶりが見もの。軍国主義者に踊らされて戦争を始めたものの、戦況をみて降伏を考えても最後まで軍国主義者に左右される様子が緊張感をもって再現されている。

『ゼロ・ダーク・サーティー』キャサリン・ビグロー監督
ウサマ・ビン・ラディンと思われる人間を、米軍が勝手にパキスタンに入国して殺害し、死体を基地に輸送してからウサマ・ビン・ラディンだと軽率に断定する一連の出来事を、女性CIAの視点で描く。音楽がかっこいい。

『ハンナ・アーレント』マルガレーテ・フォン・トロッタ監督
ドイツ系アメリカ人政治哲学者ハンナ・アーレントが『イスラエルのアイヒマン』を執筆した時に彼女の周囲で起こったこと。イスラエルでナチスドイツのユダヤ人絶滅計画の責任者アイヒマンが逮捕され、現地での裁判の傍聴記録をハンナがニューヨーカーに連載する。書くな、載せるな、非国民だ、いや書け、読まずに言うななど、反響は大きい。事実を書くことと、受けとめる側の心理が興味深い。そしてハンナ・アーレント、かっこいい。
※まもなくシネマ・ジャック・アンド・ベティで公開

『鑑定士と顔のない依頼人』ジュゼッペ・トルナトーレ監督
目の錯覚を疑い、心臓止まるかと思ったほどの発狂するラスト。ジェフリー・ラッシュの好演。そして鑑定士の秘密の部屋の女性肖像画の図録か一覧が欲しい。パンフレットには載ってなくて残念。
※公開中

『謝罪の王様』
水田伸生監督、宮藤官九郎脚本、阿部サダヲ主演。今年1番笑った作品。

次点は『クラウド・アトラス』ウォシャウスキー姉弟監督。ストーリーも興味深いが、エンドロールやパンフレット参考にキャストの七変化を楽しみたい。特に悪役でおなじみのヒューゴ・ウィーヴィングの七変化がもう一度観たい。
by channelp | 2014-01-02 21:28 | MOVIE
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