![]() 完成、東京編「路上脱出ガイド」(ビッグイシュージャパン) 情報は以下のとおり各社で報道された。 ホームレス支援で「路上脱出ガイド」(TBS動画あり) 『路上脱出ガイド』でホームレス支援=東京(PJ) ホームレス支援:「路上脱出ガイド」を市民団体が作成(毎日新聞) NPOが「路上生活脱出ガイド」 食べ物・体調・仕事…(朝日新聞) ホームレスに「路上脱出ガイド」無料配布(日刊スポーツ) 私も当日取材した。が、なんとも言えない気持ちになった。 ![]() 会見後、20人近い報道陣と日比谷公園へぞろぞろと移動した。まずはスタッフから配布対象の方に事情を説明し、取材OKの場合、合図を送ります、とのことでスタッフが先に公園内を進む。報道陣は遠くからカメラを構えている。3~4人目の説明でOKが出たのか、報道陣がいっせいに走り出す。そこではひとりの男性がほがらかに、あっけらかんと路上生活ガイドを手に2人のスタッフと話していた。 「毎日どこかしらで炊き出しやっとるから」 「いつも歩いて移動するから足は痛いな。でもたいしたことない。体は大丈夫だ」 「年?73だ。この年じゃ仕事もなくてな、仕事もらえなくなって、もう6年くらいかな」 「生活保護受けてたこともあるよ。でもヤクザみたいのにお金ぜんぶだましとられてね。だからもう生活保護はいやだね」 とても気のいいおじさんだった。声も顔も若くて元気だ。 これは普通の取材風景なのだろうけど、この状況にどんどん苦しくなって、耐えられなくなった。 おじさんと、2人のスタッフの周りを、報道陣が取り囲み、パシャパシャという、シャッター音、人をかきわけ我先にと3人に近づくカメラのレンズ、人と人の間から伸びてくるマイク。上から下からの撮影攻撃。 NPO側の、マスコミに報道されるのは大きな広報効果があるのは、わかる。 報道側の、いい画を、音を撮りたい気持ちも、わかる。 だけど、この群がるような光景は、なんだか恐ろしかった。 たまらなくなって、その場を離れた。 おじさんは、人と話すのを楽しんでいるようで、 記者の「お金は1円もないんですか」「生活保護は?」「いつもどこで寝ているんですか」「全く食べない日もあるんですか」 そんな質問ひとつひとつにきちんと答えている。 今回の取材ネタである路上脱出ガイドについて、おじさんに聞く記者はほとんどいない。 もちろん、記者それぞれいろいろ思って取材しているのだから、一概に言えないけれど、彼らにとっては「ホームレスを取材する貴重なチャンス」だったのだろう。間違っているわけではない。 そのわりには、写真記事の少なさもまた、気になってしまう。 マスコミってなんだろう、こたえは、ない。
by channelp
| 2009-04-23 02:53
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