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反改憲運動通信にNO!APEC TV報告記事を書いた

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数日経って少しだけ書き加えたものをここに。

「NO!APEC TV~市民メディアと対抗運動による緊密かつ強力で安全な共同体の実現」
ポートサイドステーション 木村静

NO!APEC TVは、APEC開催中の11月12~14日、横浜からインターネットで48時間にわたりAPECを批判する番組を放送した。常に50~100名以上が同時視聴、デモ中継は最大150以上の視聴があった。のべ視聴数は5550、録画視聴は2000以上で、現在も伸びている。

この背景には、2008年洞爺湖G8サミット時の札幌「G8市民メディアセンター」がある。札幌で国内外からG8対抗運動を取材する独立メディア活動家を受入れた経験があった。
APEC開催を控えた横浜に活動拠点を移し、APEC対抗運動の存在を知り「いらない!APEC神奈川の会」に参加した。

不安もあった。どれだけ運動に密着できるか、運動側はどれだけ市民メディアに情報開示をしてくれるか、信頼関係を築けるのか。

不安はすぐに解消された。
不気味なまでのAPEC歓迎ムードに「今伝えなきゃ、反対の声はかき消されてしまう」という危機感。神奈川の大らかな対抗運動ムードに勇気付けられ、とんでもない企画が生まれる。APECまで1ヶ月をきった10月中旬のこと。

生中継をした「いらない!APEC横浜民衆プレフォーラム」パネリスト・小倉利丸さんから「48時間放送」の提案。神奈川の会・京極紀子さんから「自分たちの情報は自分たちのメディアで発信したい」という言葉。驚き胸が熱くなり、怒涛の1ヶ月の幕開け。

札幌や東京のメディア運動家に呼びかけ、企画会議、サイト構築、TwitterやFacebook等を使った告知。さらに地元横浜の市民メディアへも参加を呼びかけた。運動と市民メディアの連携という、横浜に新しい風を送ることができた。

3週間の準備期間、約20名のメンバー、48時間の生放送。

スタジオは水上警察所向かいのポートサイドステーション。警察署の窓ぎわにずらり並ぶ警察官に見守られての48時間は、互いに体力勝負。アジアの労働問題批判の傍ら、ボランティアで徹夜労働とは何事か。技術スタッフ不足は課題で、仲間には頭が上がらない。

しかし円滑な協力体制で充実したAPEC批判を弾圧なく無事に終えられた。それは市民メディアと対抗運動がいかに緊密かつ強力で安全な共同体であったかを明確に示した。

APEC最終日の11月14日、政府は「横浜ビジョン」として、APECは「緊密かつ強力で安全な共同体」だという宣言を発表したが、自由貿易の促進により各国の営利追求を目的とした非公式会議で、共同体の実現など有り得るわけが無く、むしろこの共同体は、対抗運動の側に今後の展開を期待させる大きな希望として実現した。

NO!APEC TVの勢いを受け継ぎAPECから3週間後の12月5日、「神奈川にも基地があるんだよねTV(キチアルTV)」が開局した。沖縄についで第2の米軍基地県である神奈川の基地問題を毎月1回インターネットで発信し、米軍基地・自衛隊という安全保障の問題に向かう。次回の放送は2011年1月9日。

ウィキリークス創始者の別件逮捕(釈放されたが)、放送法改正、石原東京都知事の青少年健全育成条例の改正案、ACTA(模倣品・海賊版拡散防止条約)などを考えても、情報発信や表現は権力によって監視され、表現の自由は奪われつつあり、自主規制を促す風潮もある。しかし、私たちの運動はこれからが本番である。神奈川から始まった市民メディアと対抗運動の連携に今後も注目いただきたい。

(掲載元 反改憲運動通信第6期No.15 2010.12.22発行)
by channelp | 2010-12-25 01:03
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